徐渭(じょい)
文人 1521-1593
字を文清、また文長。青藤・仙・天池道人などと号した。浙江の紹興の人である。青藤は自分の所能に就て、書一、詩二、文三、画四と言っているが、実際には品第しがたいだろう。いずれをとっても第一級のもので、稀有の芸術家である。文人派が浙派に代って流行しはじめた時代を生きた文人でその詩・書・画は一世を瞬説した。潤は之くとして達せざるものなしの芸術家で、詩文書画は言うまでもなく、小説や劇まで書いた。
書に就ての著に「玄鈔類摘」があり、我国には江戸・宝暦年間に渡来している。